2024年ギャラリー企画展まとめ〜5名の作家による魅力あふれる作品展〜
玄想庵がギャラリーとして本格的にスタートした2023年。
2年目となった2024年は5名の作家による作品展を企画、運営させていただきました。
まずは3月 、平松源先生と石原良子先生による「木と布二人展」
お二人は京都民藝協会の工人会メンバーとしてご活躍されています。
会期中、木工の平松先生は椅子の座貼り、布の石原先生は糸車の実演をしていただきました。
木も布も優しい温もりを感じさせてくれる素材です。生活の中にそっと寄り添ってくれるような素敵な作品たちと出会える展示会となりました。
現在玄想庵の備品として茶室や座敷で使用している座椅子も平松先生の作品です。
6月、奈良平宣子先生による「奈良平宣子『空ーKUUー』」。
光の反射や角度によって見え隠れするナイロンの網を使いミシン刺繍で造形表現する独自のファイバーアート。工業的に大量生産されている素材が奈良平先生の手を経て新たな生命、特別な価値を感じられる作品となっており、前衛的な表現でありながら歴史ある京町家の空間と融合し、入り込む光の微妙な変化で様々な表情が見られ、いつまでも眺めていたいと感じさせる展示となりました。
7月、琳派の表現を愛する山本義博先生による「山本義博 琳派・RINPA作陶展」
祇園祭のお囃子が聞こえる夏座敷に多彩な作品が並びました。山本先生はお茶やお花にも造詣が深く、会期中にはアロハシャツを纏い趣向を凝らしたお茶会の開催があったり、同時期に開催されていた、別のイベントのために生けられた華道家の岩井素心先生のお花もあったりと、華やかな空間が広がりました。山本先生はとてもおしゃれなので、毎日のお召し物にも皆さんの注目が集まりました。
山本義博先生のInstagramはこちら↓↓
2024年を締めくくる展示となった11月は楮谷陽子先生による「楮谷陽子 藍の染色展ー布とのたわむれー」
藍染の青はジャパンブルーと言われ、日本の伝統的な染色としても認められています。
染める時間や回数によって微妙に変化する色の美しさは圧巻でした。ギャラリー前を通りがかった人が格子越しに見つけて思わず立ち止まる姿が多く見られました。優しい色と風合いのスカーフやタペストリーなどに魅せられる空間となりました。
2024年、素晴らしい作家の皆様たちのご協力のもと、美しい作品と京町家「玄想庵」の空間としての魅力を感じられる4つの企画展を開催することができました。たくさんのお客様にご来場いただけましたこと、玄想庵スタッフ一同、大変幸せなことであると感じております。
2025年は6つの企画展を予定しており、最初の開催は3月です。
桐山浩実先生の、しなやかな青竹の魅力あふれる力作をご覧いただけます。
来年も皆様にとって、玄想庵が素敵な作品たちと出会える場になりますことを祈念いたします。
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