9月Otonaimi講座−日本の暦に寄り添う12ヶ月の床飾り体験とお茶の時間−

9月のOtonami講座では「お月見」をテーマにした床飾りを体験していただきました。
お月見は秋の実りに感謝し、収穫の喜びを分かち合う行事です。ススキを飾り、お月見団子を食べ、里芋や豆などの旬の収穫物をお供えします。
これに因み、まずは枝豆、衣被(きぬかつぎ)、栗、稲藁をウサギや紅葉の飾りとともに神様にお供えするイメージの床飾りに挑戦。その後、秋の草花を花屏風に生ける体験も行いました。
枝豆や里芋は日頃食べることはあっても飾ることはなかなかありませんが、綺麗な紙を台にして配置するとちょっとした季節の飾りになります。飾った後は美味しく食べられますのでご自宅でも手軽にできそうですね。かぼちゃや鬼灯、葡萄なども素敵です。
また「神様へのお供物」として月が見えるところに飾り、お月見後に頂くと、神様とのご縁が強くなり、健康や幸福が得られるという説もあります。


「お月見」というと仲秋の名月とも言われる旧暦8月15日の「十五夜(じゅうごや)」に行うイメージですが、古くは、十五夜に芋類の収穫、十三夜(じゅうさんや)に栗や豆の収穫、十日夜(とおかんや)に田の神様に感謝をする意味を込めて、3回のお月見を行なっていました。この三月見が晴れると「良いことがある」とも言われています。
旧暦と新暦のずれにより、今年の十五夜は例年より少し遅い時期ですが、10月になれば今年の猛暑も和らぎ、冴えた秋の空に美しい月を見ることができるかもしれませんね。
今年の三月見が晴れますように。